4号隧道の崩落と、その奥に広がる地底湖は、3人の戦意をも一挙に奪い取った。
これは、とても人力で復旧できる状態にはない。
やはり、一度崩落した隧道を蘇らせることなど、無理なのか。
そして、これで探索は、終了せざる得ないのか…。
このとき、選択肢は三つあった。
一つは、4号隧道側からの探索は諦めて、上流側の5号橋梁のリベンジに向かう。
二つ目として、今回パタ氏が準備していた“最終兵器”を持ち出すために、車に戻る。
そして三つ目、
4号隧道が超えているはずの山を迂回し、まだ見ぬ反対側の坑門へと向かう。
われわれは相談し、3番目のプランを採択した。
まだ、終われない。
尾根越えを目指し
ブル道に戻り、4号隧道の上部を越える方法を検討したが、道なき急斜面に分け入るリスクを考えれば、多少遠回りになっても、何か道に沿って進むことを考えた。
道は、一般道ではありえないような強引な九十九折と、急角度で、鬱蒼とした造林地へ分け入った。
ブル道を選びながら進むうち、方向的には、われわれが来た方に戻ってきていた。
ブル道は、造林地の端に達すると、何の前触れも無く、あっけなく笹薮に消えた。
冬の準備を整えた森は、十分に視界があり、稜線を選んで歩く分には、道は無くとも苦労は少ない。
湖面を求め彷徨う

岬へ立つ
とりあえず、木々の間に見える湖の様子を観察すると、だいぶ現在地がはっきりとしてきた。

しかし、軌道という目的からは離れてしまったが、この地からの景色は新鮮そのもの。
また、向かって左側の対岸の景色も特徴的である。| 当サイトは、皆様からの情報提供、資料提供をお待ちしております。 →情報・資料提供窓口 | |
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