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  [No.12986] 滋賀県にある大崎隧道について 投稿者:トンネルなめこ   投稿日:2024/11/28(Thu) 12:53:05

滋賀県の県道557号線の桜の名所100選にも選定されている海津大崎にある5本の大崎隧道(群)ですが
明らかに5本しかないのに
滋賀県立図書館所蔵の資料
【府県道海津木之本線 大崎隧道写真 帖】には
第一から第六までの表記があります
しかも第二が抜けていて実質5本となっています
現地に行ってみましたが第二隧道らしき痕跡は見当たりませんでした
そもそも5本しか存在していないとすれば第六という表記や第二が抜けている事は謎でしかありません
いや、もしかしたら第二が存在していたのかもしれませんが解明には至りませんでした


  [No.12987] Re: 滋賀県にある大崎隧道について 投稿者:ろォ   投稿日:2024/12/02(Mon) 16:27:29

hhttps://da.shiga-pref-library.jp/item/detail/?id=1000130
「府県道・・・」というのは上のURLのやつでしょうか。
確かに、解説下部に「第六隧道」という文字がありますね。
ただ、解説上部に「第1〜第5の」とあるので、掘られた隧道が5本であったことも間違いないようです。
私は他にいくつかサイトをあたりましたが、どれも第6は存在していませんでした。
ですので、おそらく「府県道・・・」側のミスだと思われます。
「最初は6本掘るつもりだったけど、5本になって・・・」とかいうのも想像はできますけどね。


  [No.12988] Re: 滋賀県にある大崎隧道について 投稿者:業泣鬼   投稿日:2024/12/02(Mon) 20:43:35

工事記録のようなものがこちらで閲覧できますが、やっぱりNo.2がないのは不思議ですね。
hhttps://da.shiga-pref-library.jp/item/detail/?id=1000130


  [No.12989] Re: 滋賀県にある大崎隧道について 投稿者:k   投稿日:2024/12/04(Wed) 11:00:42

資料中に「犬戻り爆破作業」という写真がありますが、爆破しているのに隧道の坑口跡のような不自然な石積みがあります。
最後の切り通し写真がこの犬戻りだと思うのですが石積みも無くなってますし。

また爆破作業の撮影日が昭和11年5月21日なのですが、昭和10年1月起工、昭和11年6月竣工の1年半の工期の最後の方です。
犬戻りがあるのは第一号隧道より手前で最初に開通させるべき場所なのに爆破作業の日付が遅すぎるように思います。

以上から元々は犬戻りが第一号隧道の予定だったのが竣工前に崩落等を起こしたため急遽切り通しに変更して、
でもいきなり最初の第一号が無いのは格好悪いので、とりあえず第二号隧道だけを第一号に名称変更したのではないかと思います。


  [No.12990] Re: 滋賀県にある大崎隧道について 投稿者:ろォ   投稿日:2024/12/04(Wed) 18:59:05

> 資料中に「犬戻り爆破作業」という写真がありますが、爆破しているのに隧道の坑口跡のような不自然な石積みがあります
言われてみると、確かに石積みが確認できますね。(言われるまで全く気づきませんでした・・・)
また、工事は東西両方から進められていたっぽいですが、
いずれにせよ工期の終盤に東端付近にあたる犬戻りを爆破しているのも不自然だと言えます。
正式な記録は見つからなかったですが、おっしゃるように犬戻りが深く関係していることは間違いないのではないかと思います。


  [No.12992] Re: 滋賀県にある大崎隧道について 投稿者:やま   投稿日:2024/12/04(Wed) 22:10:07

資料の府県道海津木之本線 大崎隧道写真帖で「犬戻り爆破作業」の写真の場所
はここではないかと。
hhttps://maps.app.goo.gl/SPfN5Kd8uq3xefQf9

第一隧道の東側抗口のちょっと先です。
よく見ると海側のコンクリートの端部に石積みが見られます、反対側の端部を
見ると坑門みたいな感じで円弧状になっているように見えます。

山側にもここだけコンクリートの壁があるのも、「元はトンネル」を匂わせますね。

また、別写真の「犬戻り附近」の撮影位置の後ろにそのトンネルがあったのでないかと。

> でもいきなり最初の第一号が無いのは格好悪いので、とりあえず第二号隧道だけを
>第一号に名称変更したのではないかと思います。

これ、たぶん正解だと思いますよ。


  [No.12991] Re: 滋賀県にある大崎隧道について 投稿者:おまなえ   投稿日:2024/12/04(Wed) 19:11:26

既に紹介されている『府県道海津木之本線 大崎隧道写真帖』と同じく
「近江デジタル歴史街道」で公開されている
『湖周みやげ海津大崎えはがき』↓
hhttps://da.shiga-pref-library.jp/item/detail/?id=0501247
の p.7 に 『府県道』の p.16 と同じ切り通しの写真がありますが、
『湖周みやげ』のほうが背景の山がはっきり見えますので
現在のグーグルストリートビューと比較しますと、
第三隧道の東側から見た山と岬の見え方が一番近いように思います。

そして第三隧道の東側には、崖の崩落跡と見られる法枠工が施された壁があり、
その場所で湖側の路肩が広くなった余地がありますが、
ここにかつて写真の深い切り通しがあって、
後に崖崩れで破壊された為に撤去されたのではないでしょうかね。

この失われた切通しが、当初計画では第二隧道になるはずだったのが、
岩盤の不安定等から切り通しに変更されて、
第二は欠番になったのではないでしょうか。
位置的にもちょうど第一と第三の間ですし。


  [No.12993] Re: 滋賀県にある大崎隧道について 投稿者:k   投稿日:2024/12/04(Wed) 22:32:24

私も見直していて「切り通しの写真は犬戻りとはちょっと違うかな?」と考え直していました。
絵葉書の方には「弁天浜ノ切通シ」とありますし、これは大崎隧道写真帖の地図で「ミルマ富士」と書いてある第三隧道東側すぐ辺りの写真ですね。

確かにここが第二隧道となるはずだったのが切り通しになったという可能性も高そうですね。
(現道で切り通しではなくなったのは道路拡幅のため湖側が完全に切り崩されたのではと思いますが)
私自身もこちらが正解かなという気になってきましたが、真相はもう少し確定的な資料が出てこない限り断定はできなさそうですね。


  [No.12994] Re: 滋賀県にある大崎隧道について 投稿者:おまなえ   投稿日:2024/12/05(Thu) 05:55:09

もう一つ資料がありました。この区間の開通直後の記録です。
『海津木之本線改良工事概要』↓
hhttps://da.shiga-pref-library.jp/item/detail/?id=1000129

この中で文字情報は隧道の番号に混乱があっていまひとつですが、
p.3 の写真に、「犬戻り」の隧道側壁疑いの擁壁と思われる物が写っていて 
開通当初からこれが有ったことがわかり、
いっぽう p.6 には「辨天濱ノ切通シ」の別アングルの写真があり、
思ったよりは規模の小さい切り通しであることがわかります。
これらの事から、欠番の隧道が犬戻りに作られる筈だった
可能性が上がったように思います。


  [No.12995] Re: 滋賀県にある大崎隧道について 投稿者:k   投稿日:2024/12/05(Thu) 16:46:43

新資料ありがとうございます。
p.3写真の擁壁は現在のストリートビューにも残っており、ストビューを良く見ればトンネル内の巻立てと同じ作り方になっていますね。(特に過去ビューが分りやすい)
また手前側の岩塊は「大崎隧道写真帖」の犬戻り爆破作業写真の岩塊と一致しますので、合わせると元々はかなり大きな山塊を、爆破により崩したと想像できます。
犬戻りは一旦は隧道で通そうとした可能性は強そうですね。

新資料後半の文章p.13では写真帖とは逆に西側から第一〜第五となっており(これは現在の名称と一致)、
でもp.14の地図では逆に東から第一〜第五になっていて混乱が見られます。
この「海津木之本線改良工事概要」の発行が昭和11年9月、最初の「大崎隧道写真帖」の発行が昭和11年7月です。
大崎隧道全体の完成が6月末であることも合わせると
・元の計画は犬戻りも隧道とし、東から第一〜第六と6本の隧道となるはずだった
・崩落等により工期中に犬戻りの第一隧道が切り通しとなった
・6月末の完成直後はとりあえず第二を第一にして、第一、第三〜第六と命名した。(第二が欠番)
・7月の「隧道写真帳」はそれを元に作成
・その後番号の付け直しが試みられるが東から付け直すかいっそ西から付け直すかで混乱が発生
・最終的には最長の西端の隧道を第一として西から第一〜第五と計画時とは逆順で付け直すことになった
・9月に発行された「改良工事概要」では文章は最終決定の西から第一〜第五で記載されたが、作図には中途案が未修正で残ってしまった
とこんな感じでしょうか。
決定的な証拠は無いので多分に想像の域を出ませんが…


  [No.12996] Re: 滋賀県にある大崎隧道について 投稿者:トンネルなめこ   投稿日:2024/12/06(Fri) 06:58:35

皆さま御返信ありがとうございます
思わぬ反響を頂き非常に嬉しく思います
ストリートビューで確認しましたら確かに第二隧道とおぼしき石組みが確認でき、まさしくこの場所が完成していたら第二隧道として表記されていた事に感動と納得致しました。拡幅による切通しが撤去されていなければもっと早く気づいたのかもしれませんが実際に走行してみて見逃していたポイントのご指摘は感謝に堪えません
また隧道表記の順番についても気になっていたところでありご回答頂けた事に感謝申し上げます。