その78謎のガーダー橋2005.2.17撮影
秋田県由利郡由利町西沢



 由利町は、子吉川とその支流である鮎川流域に広がる町で、南端は南由利原と呼ばれる標高500mほどの高原地帯である。
川に近い低地では稲作が、高原地では酪農が営まれているほか、高原の一部では今なお油田が稼働している場所もある。

この由利町を、鮎川に沿って子吉川から南由利原まで縦断するのが、一般県道287号鮎川南由利原線だ。

私は、この道のちょうど中盤、西沢集落の片隅で、変わったガーダー橋を目撃した。
皆様からの情報提供を目的に、これを公開したい。



 

 場所は、県道287号線を国道108号線との分岐点から7.5km南下した、西沢地区。
県道は舞台橋との標識が掲げられた桟道橋で、蛇行する鮎川に落ち込む急斜面を渡っているのだが、この橋の辺りから、川面を見下ろすと、ご覧のガーダー橋が目撃される。

旧道と言うことはなさそうで、対岸には狭い農地しかない。
ガーダー橋の先は、何処かへ通じているというわけではなさそうである。





 ご覧の通り、積雪は1mを越えており、さすがに接近は出来なかった。
(かんじきを忘れてきたのが致命的だった。)
故に、廃道なのか、現役なのかもハッキリしない。
銘板などもあるかも知れないが、今は雪の下。

とにかくそこにあるのは、違和感。
軽トラ一台がぎりぎり通れるくらいの狭いガーダー橋だが、とても重厚長大なものだ。
それが、このような純農村の片隅に??




 全く、冬期間に人が寄りついた気配がない。

木々の覆い被さりぶりを見ると、廃道なのか?

赤錆びてはいるが、もとは薄水色のペイントが施されていた気配もある。
果たして、このガーダーは、どこから来た?
まさか、この場所のためだけに、建造され設置されたのではあるまい。

もっと接近して、本体に刻印された銘板などが確認できれば、正体も掴めるかも…。




 はっきり言って、由利町は穴だった。
今まで、由利町を舞台にしたレポートが1話もないように、ネタがある場所ではないと思っていた。
いや、現在でも、この一ネタ以外は、何も収穫されてはいないのだが、ともかく、ネタはあった。

現時点で、秋田県内で一ネタもあがっていない市町村には、是非頑張って頂きたい(なにをだ)






 この橋が、どこから来た何という橋なのか、また、その形式名など、ご存じの方がおられましたら、是非ご教授を。

私の想像では…、
子吉川沿いを走る、国鉄矢島線(現:第三セクター鳥海山麓線)時代の、旧鉄橋の移設ではないかと踏んでいるのだが…。
それ以外、この規格のガーダー橋を利用したような物件が、近場に思い当たらない。
由利町には林鉄もないしね。



淡泊に、終了。

 
2005.3.15作成
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