ヨッキさんのレポート、いつも楽しく読ませていただいております。
今年は碓氷峠の鉄道、信越線横川−軽井沢間の廃止からちょうど20年でした。 そこでふと思い出したのが、碓氷新線(下り線)の建設により国道を寸断され、 隔離された空間に残る旧道の橋のことでした。
碓氷峠の鉄道がアプト式だった時代、国道18号は碓氷第13橋梁の下を通っており、 5連のアーチをいったん潜って180度反転し、再びアーチを潜る線形でした。 その途中で中尾川を渡っていた橋が、廃道となってもなお現存していることを私が知ったのは、 碓氷峠にまだ列車が走っていた1996年頃でした。 当時の時点で、親柱はすべて失われており、橋の名前も竣功年もわかりませんでしたが、 橋の上はいたって平穏で、自動車が往来していた頃の雰囲気をそのまま残していました。
その後は時折観察していましたが、上流から流れてきた土砂で次第に埋まり始め、 4年前の時点で欄干しか見えないほど埋まっていました。 土砂を撤去すれば往時の姿に戻せると、先日、スコップ持参で乗り込み、 友人と2人で正味2時間ほど作業しましたが、4年前よりはるかに土砂が増えており、 完全撤去は到底無理でした。 結局、下流側の欄干沿いに、山チャリ1台が通過可能な幅の路面を確保したのと、 ほとんど埋まっていた、上流側の欄干の上面だけ掘り出すに留まりました。
これまでに堆積した土砂により、川の流れが変わってしまい、横川側の道路面上を流れる、 洗い越し状態となっているため、橋を渡るには長靴があったほうがいいです。 橋の路面部分は幅が6mありましたので、面積で言えば、土砂が撤去できたのは、 橋全体の1割程度にしかなりません。でも、機会があれば、これからも土砂を撤去して、 往時の姿に蘇らせたいたいと思っています。
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